誰でもがみな、付き合う人や周りにいる人にたくさんの影響を受けています。気が合う人や好きな人に囲まれていれば、それだけで毎日ハッピー。でも現実には嫌味な人、機嫌の悪い人、理不尽な人に囲まれている…。そんな状況を変えたくて、ビジネスを始めたい!会社勤めはしたくない!と考える方も少なくありません。そうやって自分の環境を選べるようにすることは、とっても素晴らしいことですよね。
ですが一方で、 ビジネスをして独立したのに、やっぱり付き合う人を選べない人が意外とたくさんいます。それはなぜなのか?どうすればそんな状況を変えることができるのでしょうか?
ビジネスをすると、自分で付き合う人を選べると言われるのはなぜ?
自分でビジネスをして独立すれば、付き合う人が選べるから気持ちが軽くなる。こんな話を聞いたことがあるかもしれません。実際に体験した私からすれば、これは半分真実です。
自分でビジネスをするということは、どんな人にお客様になってほしいかを決めるのは自分。どんな取引先と取引するかを決定するのは自分。だから、自分でビジネスすればそれだけで、自然と「付き合う人を選べる環境」が手に入りそうだと考えがちです。
残念なことに、 自然に手に入るわけではありません。とはいえ、会社が決めた取引先や担当のお客様、そして同僚や上司。ほとんどが自分で選べない会社勤めよりは、確実に自在になるのも確かです。
ではどうすれば、ビジネスで独立したはずなのに、付き合う人が選べないという状況を打破することができるのでしょうか?
意外と多い!独立したのに付き合う人を選べない人たち
よくよく周りを見渡してみると、独立した、自分でビジネスをしている、と口にしてはいるものの、「嫌なお客さんに困っている…」とか「あれをしてほしいと言われて、やるしかないんだよね…」というたわいもない会話をしている方、意外と多いです。
正直、そんな話を聞くと、「嫌なら断ればいいのになー」と思い、そんな話を遠ざけてきました。私自身は、のんびりと仕事をするスタイルを選んだこともあり、人付き合いでそういったストレスを抱えない環境を自分で作っているつもりだったからです。
ところがそんな私にも、 付き合う人を選ぶということに関して深く考えざるを得ない状況がやって来てしまったことがありました。
新しいプロジェクトを行うため、久しぶりに外部の企業に新しく発注する機会がありました。普段は何かを外部に依頼するとしても、今までのつながりがある方にお願いするとか、人づてにご紹介いただくことがほとんどだったので、自分で調べ、仕事を依頼するということ自体があまり多くありません。
稀にそういったことがあったとしても、さほど特殊なことを行うわけではないので、たくさんある企業さんやたくさんのフリーランスの方の中から、実際に制作物を見せて頂いたり、やり取りして仕事に対する姿勢を拝見させて頂いたりして、お仕事を依頼させてもらいます。
ですがその時、依頼したかったことは割とニッチなことで、あまり一般的な仕事内容ではありませんでした。
今回の件から得るべき、付き合う人を選ぶための教訓は・・・
仕事を依頼できる先がほとんどない状況の中、それでも数件の依頼先を見つけました。その数社に連絡を取り、進めていっていたのですが、その段階で依頼可能なのが一社に絞られてしまいました。
相手先があることなのであまり詳しくは伝えられないのですが、結局、私は この仕事で予定外の自分の時間と労力、そして本来は自分でやるはずのなかった専門外の仕事に取り組むことになったストレスを抱えてしまうことになりました。
普段からストレスを抱えない仕事スタイルだったことも響いたのだと思うのですが、 ストレスを抱えながら仕事をすることの大変さを実感させてもらいました。普段からこんなにストレスを抱えて仕事をしている方、本当にすごいと思いますし、以前は私もそうだったんだろうと思い返しました(もはや実感としては思い出すことも出来ませんが)。
とはいえ、私にとってはストレスを抱える仕事は珍しいことだったので、自分のストレスを向き合ってみることにしました。何がこんなに嫌だったのか?何に対して、こんなにもやもやしているのか? こういった感情は起こった時にしっかりと向き合い、理解しておくことで次に活かせる、ある意味チャンスです。
そこで考えた結果、今回はイレギュラーな仕事だったので、付き合う人を選ぶというスタイルが崩れてしまったこと。それに伴って、一緒に仕事をしてくれている周りの人たちへの影響と迷惑が起こってしまったことが、一番のストレスだったようです。それに加え、(自分の時間のルーズさは差し置いて)仕事が思ったように進まないことへのストレスもでした。また他にも、仕事に関する価値観や姿勢に隔たりを感じてしまったことも挙げられます。
結局、よくよく考えてみれば、仕事の依頼先の選択肢がなかったのではなく「無い」と思い込んでしまい、更に他を探すのが面倒だという気持ちもあり、選択肢がないという考えに拍車をかけてしまっていたようです。 工夫するという当たり前のことや、視点を変えて物事を見るという普段は心がけていることがすっぽりと抜け落ちてしまっていたのが、今回自分にストレスを招いた一番の原因であり、ストレスが起こらないように対策が可能なところでした。
付き合う人を選ぶ基準の作り方
そこで更に、私にとっての「付き合いたい人の基準」を明確にしました。
今まで自然と周りに集まり、そして残っていてくれる人と、そうではない人の違いを比べてみること、そして今回ストレスを抱えることになったその原因と気持ちを突き詰めること。そうすることで付き合いたい人の基準が見えてきます。
私にとって付き合いたい人、一緒に仕事をしていきたい人とは、
・自分の仕事に対してこだわりとプライドのある人(なぜそうしたいのかがはっきりと口にできる人。ピンと来ないことについては頑として譲らない人。)
・前向きな人、問題があってもそれをプラスにしようと考えられる人(落ち込んで愚痴り続けると悪影響が広がるので)
という基準が明らかになりました。
こんな風に、 付き合いたい人と付き合いたくない人を比べてみるということを繰り返し、自分の気持ちに正直になりながら、自分だけの基準を明確にしていきます。
付き合う人を選びたいなら!付き合う人を選ぶ3つの方法
基準が出来ただけでは、付き合う人を選べるようにはなりません。ではどうすればいいでしょうか?
付き合う人を選ぶ方法をご紹介します。
- 1.付き合いたい人の基準を明確にすること
まずは 先ほどの基準を明確にしていくことが第一です。
ビジネスでうまくいこうが、独立しようが、勝手に好きな人たちだけ相手がどんどんやって来てくれるわけではありません。付き合う人を選べるようになりたいならまずは、自分の基準を知ることです。恋愛でも同じですよね。自分の好きなタイプや、譲れない条件が明確ではないと、行き当たりばったりになってしまいます(恋愛ではそれがダメなわけではないと、個人的には強く思うんですが)。
- 2.付き合いたい人を選ぶための時間の余裕を持つこと
私の失敗のひとつは、時間の余裕を持たなかった、正確には、勝手に時間を区切ってしまったということです。
選ぶためには、まずは量です。たくさんの人や仕事先と会って判断する時間や、相手のことを知る時間、そして条件を洗い出す時間を持つ必要があります。ですが、当然時間は限られています。この日までに何かをしたい、なるべく早く改善しないとストレスでダメになりそう…。時間には様々な制約があります。
時間がなければ、その時間内で妥協するしかなくなってしまいます。もちろんいつまでも探し続けるわけにはいかないので、いつかは区切らなければならないかもしれないし、それまでに付き合いたい人を選び抜けるかというと、そうではないかもしれません。
でも、 時間に余裕があればあるほど、心にも余裕が出来て、選ぶ時間が増えるのは事実。決断をするタイミングは早い方がいいのですが、心の余裕という意味では、時間はあるに越したことはありません。
- 3.資金的な余裕を持つこと
時間だけではなく資金の余裕も必要です。
お金がないから、早く稼がなくちゃいけないから、この人は自分のお客さんとしては普段はお断りするんだけど、今回は仕方ない…。 資金の余裕がないと、売上ベースで考えてしまいがちです。また、 仕事を辞めたい、環境を変えたいと思っても、先立つものがなければ行動を起こす勇気が生まれないかもしれません。
もちろんこれも、時間の余裕と一緒で、考えているだけでは際限がなくなってしまいます。だからもし、資金的な余裕がないとしたら、考え方を変えてみるのも一つの方法です。本当に今ある手持ちの資金だけではどうにかならないのか?
あとは、この資金ではどれくらいの余裕があるのかを正確に洗い出すということも必要ですね。意外と、お金がなくても考え方を切り替えさえすればうまくいくことも多いので。
まとめ:付き合う人を選びたい!ビジネスで付き合う人を選ぶ基準とその方法
ビジネスで独立すれば、確かに自分が付き合いたい人を選べる下地は出来上がります。ですが、独立したからと言って、気の合う人、好きな人たちが勝手に寄ってくるわけではありません。
もし、ビジネスで独立さえすれば、付き合う人を選べるようになるよ!と言っている人がいたら、本当には体験していないのかもしれませんね。自分で選べる環境を手に入れたのならその環境をしっかりと活かして、付き合う人を選ぶための基準と選ぶための方法を実践して、本当に欲しかったあなたにとって心地よい環境を作り上げていきましょう。