ターゲティングが怖い!?ターゲットを絞る恐怖を乗り越える3つの解決法

「ターゲティング戦略」とは、いわば「買っていただくお客様を決めること」です。これからビジネスを始めたり、行動に移していこうとした時にお客様を決めることは大切ですが、話を聞いていると ターゲティングを行うこと、つまりお客様を決めることや絞ることに怖さや不安を感じている方が意外と多いのだと気付きました。

そこで、ここではなぜターゲティングに怖さや不安を感じるのか、その恐怖や不安を乗り越えてターゲティングを行う解決策についてお伝えしていきます。

ターゲティングとは?~楽々理解しよう~

ターゲティングとは、簡単に言うと「買っていただくお客様を決めること」。

なぜターゲティングを行うかと言えば、この場面を想像してみるとイメージしやすいかと。

あなたは道端で声を掛けられました。どちらに反応しそうですか?



もしあなたが、この記事をターゲティングについて知りたくて読んでいるとしたら、後者なのではないでしょうか。

前者も当たるのなら魅力的な気もしなくはないですが…。でも後者は、より具体的な悩みを解決してくれそうと感じられ、本当にターゲティングで困っているならやはり響くでしょう。そもそも道でそんな風に声を掛けられたら、 「なんで私の悩み知っているの!?」と驚いて話を聞いてみたくなるのではないでしょうか。

またこの占い師の立場から考えてみると、前者はあらゆる知識やスキル(ここでは様々な種類の占いスキル)を知っておかなければならず、また恋愛、仕事、家族、未来予知、全てに精通していなければなりません。対して後者は占い手法は分かりませんが、とにかくビジネスの、そしてターゲット戦略に関してはかなり詳しければ良く、専門家としての地位を築きやすいと言えます。仕事で困ったらあの占い師のところへ行こう!そんな噂も立ちそうですよね。

また、前者は占い師全般がライバルですが、後者はビジネスのお悩み専門の占い師となれば、その分ライバルも減ります

何でも網羅しなければならない何でも屋になるのか、それとも専門家になるのか。ターゲティングを行う意義のひとつはここにあります。

他にも、お客様を決めることで、商品・サービスが決まっていきやすくなりますし、パッケージデザイン等を考える指針も生まれます。どんなメッセージで商品を伝えればいいのかも決まってきます。 誰からも愛される人になるのは不可能ですが、特定の誰かに気に入られたいなら、その人の好みになればいい。これがターゲティングなのです。

頭では分かっていても、実際にターゲティングしようとすると怖いと思うのはなぜ?


買っていただくお客様を決めること。これが大切なことは頭では分かっていると思います。

ですが、実際にビジネスを始めると「あのお客さんを断るのはもったいない」とか「そもそも絞り込むことが出来ない…」など、様々な悩みを抱えてしまいます。

よくよく話を聞いてみると、その根底にある怖さや不安の正体には2つの要因がありそうです。

  • 1.決めるとは、決めたこと以外を捨てること。その失うことや嫌われることへの怖さがある

仕事に関する占いを専門にしていて、知り合いが「どうしても恋愛について占ってほしい」と言ってきたとします。断りますか?受けますか?

「知り合いなんだから、そして1回くらい、受けてあげれば?」
そう考える方も少なくないのではないでしょうか。

もちろん、それも選択です。

ですが、その先を想像してみてください。実はあなたは恋愛に関する占いは苦手分野で、的中率が低かったとします。受けてしまうともしかしたら 「全然当たらなかった」という噂を呼んでしまうかもしれません。また、そこそこ評判が良かった場合は、ほっと胸をなでおろすでしょう。でもその知り合いが、 他の知り合いに「恋愛について占ってもらえるから、悩んでいるなら行ってきなよ!」と宣伝をしてくれたとしたら? 「なんでも占ってくれるよ!だって占いなんて、全部一緒だものねー」と適当に伝えてしまったとしたら?

もちろん、そこから意外と「恋愛専門の占い師」としてのブランドを確立でき、こっちの道で進んでいくのも悪くないな♪と感じたらハッピーエンドです。でも、そんなにうまくいくかどうかは分かりません。そもそも、その道に進みたいかどうかは別の話ですし、せっかく自分で「こうなりたい!」というものがあったのに、あなたの人生やビジネスを決めるのが、他人ということになってしまいます。

断ったら嫌われるんじゃないか。失ったら取り戻せないんじゃないか。ターゲット以外の方に申し訳ないな。そんな気持ちは多かれ少なかれ、最初はだれでも持っているもののひとつだと思います。

  • 2.ターゲットを絞ると稼げなくなるのではという怖さがある

こちらは、お金に対しての恐怖心。

お客様を絞ると稼げない。このイメージを持っている方は少なくありません。その場合も、先ほどの占い師の例のように、頭では分かっている場合も多いのです。でも実際にターゲティングについて考えていくと、「こういう相手もお金になるし!」「ここを切り捨ててしまったらライバルに蹂躙されて、自分の取り分が減るんじゃない…?」という不安な気持ちがもやもやと出てきます。

分かってはいるんだけど、もったいない。分かってはいるんだけど、誰か他の人が得してしまうんじゃないか。そんな気持ちを心の奥底で抱えてしまっても、ひとりではなかなか気付くのも難しいですよね。

大丈夫!思い切ってターゲットを絞ろう。

結論から言うと、一人で始められる規模のビジネスでは、ターゲット範囲は狭くて大丈夫です。なので、思い切って絞ろう。大丈夫。

そうは言っても、どれくらい絞ることが「絞る」なのか分からないかもしれません。「ペルソナ」といって、たった一人のターゲット像を想定する方法、ペルソナを使うべき活用場所もあるのですが、ターゲティングというのはそこまで絞り込むのとはちょっと違う話です。

たとえば、これくらいは絞ってください。

・性別
・年齢(20代前半とか)
・働き方(会社員なのか自営業なのか学生なのかなど)
・一番解決したい具体的な悩み

他には、ご自身のビジネスによって、住んでいる場所、年収、家族構成、キャリア、趣味など、絞ったほうが良い場合もあります。渋谷でお店をオープンするときに沖縄の方は基本的にはターゲットではないはずです。ここで「沖縄から旅行に来るかも!」などを考え始めると、ターゲットが絞れないという事態に陥ります。

ここでの一番のポイントは、「一番解決したい具体的な悩み」を絞っておくということ。あなたのビジネスでは、誰のどんなことを解決したいのでしょうか?

「恋愛のことで悩んでいてもつらいじゃない?でもやっぱりまずは仕事も大事だと思うし。仕事と言えば人間関係!人間関係がスムーズにいくには、プライベートの時間の充実も大事だし、そうしたら趣味のことも伝えたいし、心の在り方なんてことも伝えられた方がお客様の役に立つはず!(そしてオールマイティな私カッコイイ!!)」

と、こんな風になってしまうと、最初に登場した占い師になってしまうわけです。

お客様の一番の悩みで、私のビジネスで解決するのは、恋愛のことについて。

でも、一言に恋愛と言っても、片思いの場合、復縁したい場合、お付き合いしてからの関係性、結婚したい場合、年上や年下・年齢差のある恋愛、性別を超えた恋愛、距離を超えた恋愛…。色々ある。じゃあその中なら、「初恋の相手が忘れられない、その想いを成就させたい人のための恋愛指南」にしよう!

これくらい絞ってください。これくらい絞らないと、具体的な悩みとは言えません。

ターゲットを絞る恐怖を乗り越える3つの解決法

ターゲティングが必要で重要なことは理解した。でも、怖い。不安。やっぱり絞ったら稼げないんじゃないの?機会損失しちゃうんじゃないの?そう思っている場合に、その先についてもお伝えしておきます。

ターゲティングは一度行えばそれっきり。もう変更も効かないし、自分のビジネスは固定されたままなんだ!そう思ってしまうと、確かに決めることは怖いことになってしまいます。でも、そうではありません。ターゲティングを行って、そのターゲットの方に向けてビジネスを行っていっても、まだまだいくらでも先はあるのですから。

  • 解決策1.ターゲットをひとつのルートだと考えて、入り口を増やしていく


要は、ターゲットを絞ったからと言って、商品(サービス)がそのターゲット以外には売れないかと言えば、そうではないということです。

先ほどの例で考えてみます。「初恋の相手が忘れられない、その想いを成就させたい人のための恋愛指南コンサルティング」これがあなたのサービスだったとします。確かにこのターゲットでは、他のターゲットに向くイメージは浮かびません。

ではこれが「元カレが忘れられない、その想いを成就させたい人のための恋愛指南」だとしたら?「初恋」なのか「元カレ」なのかは変わりましたが、コンサルティング内容は大幅に変わらないとしたら、ターゲットを増やせるということになります。

昔々、お父さんたちがヘアセットにべったりと使っていたポマードという商品があります(リーゼントとかするアレです)。でも、ポマードは時代遅れになってしまった。そこで新たに考え出されたのが、女性向けの「アホ毛を抑えるクリーム」でした。※アホ毛という言葉はバカ毛などとも呼ばれるらしい、短い髪がピンと出ているもの  実は、このポマードと女性向けのアホ毛抑制クリーム、パッケージや形状が変わっただけで中身は同じものだったとか。鮮やかなターゲット変更、リメイクですよね。

  • 解決策2.ターゲットに次の商品・サービスを提案していく


商品やサービスは一度売って終わりとは限りません。ターゲットに共通する別の悩みを解決する商品を売ったり、ひとつの悩みが解決した後に必要となる商品を売ったり。 どんどん繰り返し紹介していけばいいのです。

例えば、
「初恋の相手が忘れられない、その想いを成就させたい人のための恋愛指南コンサルティング」

「初恋の相手と恋愛成就!長く仲良くするための恋愛指南コンサルティング」

「初恋の相手と恋愛成就いたものの、後腐れなく別れるための恋愛指南コンサルティング」
という風に。別れちゃいましたけど…。

もちろん、同じ商品・サービスの形である必要はありません。コンサルティングではなく、願いが叶うアクセサリーかもしれないですし、美しくいるための美容グッズかもしれません。

  • 解決策3.その流れをコピーして横展開していく


解決策1は商品は変えず(もしくはほぼ変えず)ターゲットを変更していく方法。解決策2はターゲットは変えず商品を増やしていく方法でした。この解決策の3つ目は、それらの流れをひとつのビジネスモデルととらえ、ビジネス単位で増やしていく方法です。いわば、解決策1と2のハイブリッドです。

「初恋の相手が忘れられない、その想いを成就させたい人のための恋愛指南コンサルティング」

「初恋の相手と恋愛成就!長く仲良くするための恋愛指南コンサルティング」

「初恋の相手と恋愛成就いたものの、後腐れなく別れるための恋愛指南コンサルティング」

この流れを更に、

「元カレが忘れられない、その想いを成就させたい人のための恋愛指南コンサルティング」

「元カレと恋愛成就!長く仲良くするための恋愛指南コンサルティング」

「元カレと恋愛成就いたものの、後腐れなく別れるための恋愛指南コンサルティング」

と増やしていきます。そうすれば、得意ジャンルを変えることなく、複数のビジネスを展開することができます。もちろん、やるかやらないかは自由ですし、もっと違うビジネスにシフトしたいと思うかなど、まだまだ可能性はたくさんあります。

ターゲットを絞る恐怖を乗り越える3つの解決法をお伝えしました。この3つの方法を知っておけば、最初にしっかりとターゲットを絞ってもあとから増やせると分かるので、安心して絞れるようになるのではないでしょうか。

まとめ:ターゲティングが怖い!?ターゲットを絞る恐怖を乗り越える3つの解決法

ターゲティングを行う事はつまり、「誰でもいいからどうぞ」「誰でもいいから買ってください!」から「あなたのために」という思考への切り替えです。

新しいことに取り組むと、漠然とした不安や怖さを感じる瞬間はたくさんあります。そんな時はしっかりその不安や怖さを見える化してしまえば、解決策はたくさん溢れていることに気付くはず。

そうやって、あなたのビジネスを待ってくれている「あの人」に届けられるように考えていきましょう。