感情コントロールはしない!感情を活かしてコミュニケーション力をアップさせよう

感情コントロールはしない!感情を活かしてコミュニケーション力をアップさせよう

「感情をコントロールする」という言葉が意外としっくり来ません。感情をコントロールするだなんて、 何の達人(超人)なんだ…!?と思います。

私にとって感情はコントロール下に置くものではなく、大事なお付き合いの相手です。そして世の中を教えてくれるアンテナのようなものでもあり、コミュニケーション術を教えてくれる師匠でもあります。

感情コントロールはしない!もっと上手に使おう

感情って、そもそも勝手に湧き上がってくるものですよね。それをコントロールしてしまおうというのは、神がかった所業なのではないかと思います。

きっと、「感情コントロール」という言葉を使う人は、感情が沸騰しないように気を付ける方法や、湧き出てきた感情にどう対応するかを伝えたいのだと思うのですが、それでもこの言葉にはピンときません。

もし感情がコントロールしなければならないものだとしたら、なぜ私たちには感情があるのでしょうか?

私にとって自分の感情は、人の感情を理解するための指針となるものです。

実際には分からない他人の気持ちを察しようとする際に、自分が感じたことのある感情であれば、理解が近付きます。 私の感情は、感情の中で唯一私自身が感じられるものであり、それ以外の感情は感じることができないのだから、当然です。

映画を見ていて、悲しいシーンが登場した時。私は私の悲しみの中にいます。そして同時に、「人は、こんな場面ではこんな風に悲しい感情を抱くものなんだ」ということを実感として知ることができます。いつか誰かがその映画と似た状況に出会い、悲しい思いをしていた時、「悲しみが全く理解できない」とか「あー、その悲しみ、分かる~!」と軽口をたたいてしまう事なく、「違うかもしれないけれど、あの時のあの感情と似た思い、もしくはあれをもっと深くした悲しみの中にいるのかもしれない」と想像し、近付くことができるのではないでしょうか。

闇雲に感情をコントロールしようとしていては、感情が発しているシグナルを逃してしまうかもしれません。逆に、しっかりと感情を経験すれば、人の気持ちを想像だけではなくもう少し分かるようになれそうです。相手のことを心から察そうとする気持ちが生まれ、対人コミュニケーション力のアップにもつながるのではないでしょうか。

感情には良いも悪いもない。

感情には良いも悪いもない
感情が発生したら、余裕がある時にはまずはその感情をしっかり感じてみて下さい。そしてその上で、その感情がどんなものなのかをしっかり考えてみて下さい。

その際に、 感情をコントロールしたり、否定したりしないようにしましょう。

感情には良いも悪いもないと、私は考えています。それは自然発生的なもので、誰だって「いわゆる悪い感情」や「いわゆる負の感情」くらい持っているものだからです。だって人間だもの。

感情に良い悪いがあるのではなく、その感情を感じた時に起こす行動は、自分でコントロールできるので、そこには良い悪いが生まれそうです。(ただし、良い悪いとは何かの話を始めると、この記事が終わらなくなるので今回は省略します。)

なのに、勝手に湧いてきた感情に対して、「なんで自分はこんなにダメな人間なんだ…」とか「こんな風に感じたくない!」と思って疲弊してしまう人が多いように感じます。いやいや、 誰だって嫌なことぐらい考えます。誰かをねたむ気持ちが生まれたり、人の不幸をちょっと喜んでみたり。イライラすることもあるし、怒りたくなることもある。だって人間だもの。

でも、 そんな気持ちを感じることさえ、実は喜ばしいことなのではないでしょうか。例えばほとんどすべての人がきっと感じたことがあるであろう、妬みの気持ち。自分も感じることができて初めて、妬みについて机上の空論ではなく、体感として知ることができます。そんな時、誰かに妬みの気持ちが生まれているのを目撃したら、経験者ゆえに「あー、あの気持ち、しんどいだろうな…」と察することができるようになり、許す気持ちも生まれやすくなるのではないでしょうか。

そういうわけで、まずは感情をしっかり感じてみて下さい。そして感情がどんなものかを知り、次に感情を活かす行動、特にコミュニケーション力のアップについて考えていきましょう

事実と感情を切り分ける練習から始めよう

とはいえ、 意外と自分の感情を抑えてしまって、感じない人が多いのではないでしょうか。どれが自分の感情なのか、何かを感じた時にはっきり分かりますか?

感情とうまく付き合い、活かしていくためには、 まずは感情を感じることが必要です。そして、感情と事実を切り分けて把握していきます。感情のほとんどは何かしらの出来事が起こった時に発生します。何も起こらずに「暇~!」と感じる時にさえ、何も起こっていない(ように感じている)という事実がそこにはあります。出来事があり、自然発生的に感情が生まれた。そこには明確な違いがあるのですから、まずはその違いの把握をすることが、感情を感じ、知っていくことへの第一歩です。

事実と感情としっかりと切り分けて把握できるようになると、それだけでも様々なメリットが生まれます。

  • メリット1.客観的思考が得られる
事実と感情が絡み合っていると、物事を客観的にとらえられません。

例えば、朝、Aさんにおはようとあいさつしたのに無視されて、嫌~な気持ちになったとします。ここで起こった事実は、「あなたがAさんに挨拶をした」ことであり、「無視された」というのはあなたが感じたことで事実かどうか分かりません。もしかしたら聞こえなかっただけかもしれないし、挨拶を返したのにあなたが聞き取れなかっただけかもしれません。そしてもうひとつ「あなたが嫌な気持ちになった」これも事実で、その中の「嫌な気持ち」これは感情です。

事実と感情が絡み合っていると、「挨拶したのに無視されるだなんておかしい!」などと感情にばかりフォーカスしてしまい、そこから「無視するなんてAさんはひどい人間だ!」とか、「私のこと嫌いなんだ…。私には生きる価値はない…」というような次の感情が生まれてしまいます。

ここで、 感情におぼれず、しっかりと事実と感情を切り分けて考えることで「挨拶をしたのは事実」「挨拶を返してもらえなかったと感じて、嫌な気持ちになったのも事実」「でも、Aさんが挨拶を返さなかったのは果たして事実だろうか?」「事実だとしても、私が嫌な気持ちになる必要はない。」「挨拶ひとつでこんな気持ちになることを知った。なら、自分は挨拶には敏感になって、返事しないなんてことは起こさないようにしよう」と考えていけます。


  • メリット2.自分の心理的傾向、心の癖を知ることができ、事前に準備ができる
感情を把握できると、どんな事実に対するとどんな感情が湧きやすいのかが分かるようになります。

「特定の事実によって引き起こされやすい感情の傾向を知る」ことについては、アンガーマネージメントという怒りのコントロール方法でもよく使われる方法ですが、実際は怒りの感情だけではなく、どんな感情にも使えることです。

事実に対して引き起こされやすい感情は、例えば
特定の事実から引き起こされる感情の事例
などです。このように起こる事実に対して発生する自分の感情の癖を把握しておくことで、しっかりと対策を打てるようになります。

対策とは、例えばこんな感じ。
特定の事実から引き起こされる感情への対策事例

  • メリット3.自己治癒力が上がる
事実と感情の切り分けを行うと、 事実と感情には必然の相関関係がないことが分かってきます。例えば大勢の中にいる時(事実)は孤独を感じやすい(感情)けれど、この感情は大勢の中にいる時に必ず起こることではないし、起こっても孤独感に差がある。つまり、この事実が起こると必ずこの感情になるわけではないし、ならなくても良いのだ。という風に。

そして 湧き上がる感情を客観的にとらえられるようになると、感情におぼれたり振り回されることがどんどん少なくなっていきます。感情の渦の中に浸かっているのではなく、外から感情を眺めている感覚に近くなります。外から感情を眺められると、沸き起こる感情に対して「そんなに怒らなくても大丈夫だよ」「悲しいことだけど、悲しみ過ぎる必要はないよ」という風に、諭したり慰めたりすることができるようになります。これが自己治癒力につながります。自己治癒力

傷ついている自分に客観的に気付き、その感情にどっぷりと浸かるのではなく眺めることを選び、自ら癒す。心が強く折れない人は自然とこうしたプロセスを踏んでいるのかもしれませんね。


事実と感情を切り分けるワーク

実際に事実と感情を切り分けていくには、どのようにすればいいでしょうか?

ひとつお勧めのワークをお伝えします。

1.1日1つ、その日に感じた感情をノートに書き出します。
2.振り返って、その感情が発生したきっかけとなった事実を書きます。
3.その事実と感情を元に、自分は何をどうアプローチしたら良さそうか考えてみましょう。


ポイントは、先に感情がある点です。事実を先に書いてしまうと、どうしても事実に対して起こりそうな感情を考えて作ってしまいがちだからです。後付けの感情ではなく、その場で沸き起こった感情をとらえることをスタートとしてください。1で書き出す感情は、些細なことでも構いません。

このワークを続けると、 自分の感情をしっかり感じる習慣も身に付きますし、感情の癖も知ることができます。また3で対策を考えることにより、プラスアルファで 問題解決能力のアップも見込めますし、そもそも感情をたくさん知ることで対人コミュニケーション力のアップにもつながります。

ぜひ取り組んでみて下さい。

まとめ:感情コントロールはしない!感情を活かしてコミュニケーション力をアップさせよう

感情をコントロールしたいと思っても、勝手に湧き出てくる感情をコントロールすることは言われているほど簡単なことではありません。

ですが、問題は感情をコントロールすることではなく、解決したい問題が解決できればいいはずです。

だとしたら、無理にコントロールしようとするのではなく、しっかり感じて、受け止められるようになって、自分の感情を感じ、そこから対人コミュニケーションに活かした方が建設的ではないでしょうか。まずは「事実と感情の切り分け」から始めてみて下さい。



石原 佳史子

株式会社クラウドクリエイションズ 代表取締役 他1社の代表取締役、2社の取締役兼務。 ニックネーム:えんまり 経済的な自由と思考の自由自在さを手に入れて、「...

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